自立準備ホームとは
刑務所 少年院などを出所 (院) した後、帰る家のない人が、自立できるまでの間、一時的に住むことのできる民間の施設です。
費用
あなたが十分なお金を持っていない場合には、自立の準備ができるよう、 宿泊費用は国が負担します。 そのため、仕事で得た賃金の多くを自立資金に当てることができます。
食事に要する費用は、 あなたの収入の状況に応じて、無料で支給する場合もあります。
規則
施設の規則(門限、禁酒, 掃除当番など) に従って生活し、仕事や貯金をして自立を目指してもらいます。 職員の指導や助言を受けながら、自立に向けた準備を進めます。
規則を守れない人は入所できません。
生活指導など
自立に向けた日々の生活指導などのほか、全体集会やいろいろな講習が行われる施設もあります。 例えば、 飲酒による害や薬物を使用することによる害に関する教育や、 社会適応のための訓練など、安定した社会生活を送る上で必要な知識や能力を身に付けてもらうものです。
よくある質問
Q1 「自立支援ホーム」という言葉を初めて聞きましたが、更生保護施設とは具体的に何が違うのですか?
自立準備ホームは、あらかじめ保護観察所に登録されたNPO法人、社会福祉法人などが、それぞれの特長を生かして自立に向けた生活指導などを行うもので、施設や居室もさまざまな形があります。
しかし、施設や団体ごとに生活を送る上でのルールが決められていて、ホームの職員が生活指導や助言を行うところは更生保護施設と変わりません。
Q2 更生保護施設と自立準備ホームのどちらに入るか選べますか?
選ぶことはできません。
居室数が多い更生保護施設への入所が中心となりますが、 保護観察所が、 あなたや受入れ側の状況などを総合的に判断して、施設や居室を決定します。 もちろん、施設の入所状況などによっては入所できない場合もあります。
Q3 事前に、自分が入ることになる施設がどんなところなのか知ることは可能ですか?
実際に入る施設が決定したら、必要に応じて施設の概要などをお伝えすることができます。
Q4 施設で生活できる期間はどのくらいですか?
個人ごとに保護観察所が決定しますが、平均して2~3か月程度です。 決められた期間内に、早く仕事を見付けるなどして、 自立に向けた準備をすることになります。 また入所できる期間の上限は、法律で決まっていますので、その期間を過ぎると入所できません。詳しくは、 保護観察所にお尋ねください。
Q5 施設で規則を守らなかったらどうなりますか?
その施設から退所を求められることになります。 違反の内容によっては、仮釈放などが取り消される場合もあります。
Q6 施設に入所中はどのようなことを心掛けて生活すればよいでしょうか?
規則を守り、早く仕事につき、生活を安定させるなど自立に向けた着実な生活をしてください。 施設で生活できる期間は限られていますので、この間に、自立に向けてしっかりとした計画を立て、今度こそ失敗しない生活を送るという強い気持ちを持つこと、そして実際に行動に移すということが必要です。
更生保護施設
◇法務大臣の認可を受けて運営している施設で、あやまちを犯した人たちが集団で生活
し、その自立に向けた生活指導などを行う専門の職員がいます。 全国に100か所以上あります。
◇施設の規模はさまざまですが、平均すると定員20人程度です。
◇居室は共同又は個室です (施設により異なります)。
自立準備ホーム
◇あらかじめ保護観察所に登録されたNPO法人、 社会福祉法人などが、 それぞれの特長を生かして、自立を促します。
◇施設の形態はさまざまで、 社会福祉施設のように集団生活をするところもあれば、一般のアパートに居住する場合もあります。いずれの場合もホームの職員が毎日生活指導などを行います。
◇居室は共同文は個室です(施設や住居により異なります)。